2024年6月18日火曜日

紫陽花


こんにちは。院長の大村です。 

ジメジメと蒸し暑い季節となりました。


この時期は食品の腐敗や細菌の繁殖が進みやすくなるため、食事の衛生管理には十分ご注意ください。


また、歯ブラシについた細菌にも注意が必要です。

歯ブラシは濡れたまま放置してしまう方も多いですが、そのような状態だと細菌が繁殖してしまいます。


もともと1か月程度で交換するのがおすすめですが、この季節は特に意識して、歯ブラシを清潔に保つように心がけましょう。



さて、そんな梅雨の時期の花といえば「あじさい」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?


「あじさい」は漢字で「紫陽花」と書きますが、「漢字とその読み方について疑問に思ったことがある」という方もいるのではないかと思います。

「紫陽花」を分解すると「紫(むらさき)・陽(ひ)・花(はな)」になりますが、これで「あじさい」と読むのは、正直ちょっと無理があるような気がしますよね。


昔からの「あじさい」の発音は「あじさい=あづさヰ」でした。

「あづ」は小さいものが集まる様子を指しており、「さヰ」は「真藍(さあい)=青」を意味しています。


つまり、「あづさヰ」は「青い小花が集まって咲いている花」を意味しており、あじさいの見た目に当てはまる名前であるといえるのです。

では、なぜ「あじさい」は「紫陽花」と、書くようになったのでしょうか。



実は「あじさい」を、漢字で「紫陽花」と書くようになったのは、勘違いが原因だったそうです。


「紫陽花」という漢字を使うようになったのは平安時代の頃。

源順(みなもとの したごう)という歌人兼学者が、詩で「紫陽花」と詠んだことがきっかけになったとされています。

源順は、中国の歌人である白楽天の詩にある「紫陽花」を、日本にある「ガクアジサイ」と同じものだと判断して詩を詠んだそうです。

しかし、当時の中国には「あじさい」が咲いていなかったため、実は白楽天の詩にある「紫陽花」は「あじさい」のことではなく、別の花だったということが後に判明したのです。


ちなみに、「あじさい」には、「紫陽花」という漢字以外に、もうひとつ漢字が存在しています。

それが、「八仙花」という漢字です。

「八仙花」は「はっせんか」とも読み、「あじさい」の別名としてあげられています。




ところで、気に入った花色の紫陽花を購入して、植木鉢や庭に植えたら花色が変わってしまったという経験はありませんか?


紫陽花の花色は、花に含まれる赤色の色素「アントシアニン」が、根から吸収した「アルミニウム」と結合することで青色に変化します。

アルミニウムの吸収のしやすさは土のpHによって変わるので、紫陽花の花色は土のpHによって決まるとも言われます。

(pHとは酸性度のこと。pH7が中性で、それよりも低ければ酸性、7よりも高ければアルカリ性です。)

日本の土壌のほとんどは弱酸性で、pH5~6くらいになっています。


先述したように、紫陽花はアルミニウムを吸収すると青色に変わります。

そして、アルミニウムは酸性土壌では水に溶けやすく、アルカリ性土壌では水に溶けにくい性質があります。

水に溶けないと紫陽花には吸収されないので、この性質を利用して、紫陽花の花色を変えることができるのです。


紫陽花の青色を咲かせたいなら地植え、酸性土壌に植えましょう。

ピンク色を咲かせたいなら鉢植えが簡単です。

紫陽花の花色が変わる仕組みを理解して、花色の変化も楽しんでみてください。


品種によっては土壌pHを変えても花色が変化しないものもあるので、買った色をずっと楽しみたい場合は、そのような品種を探してみるのもありですね。 




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